社外取締役インタビュー

取締役会はオープンでフェア コーポレート・ガバナンスは健全に機能していると思います

社外取締役 森田 章義社外取締役
森田 章義

【略歴】
1967年 トヨタ自動車工業株式会社(現トヨタ自動車株式会社)入社
1994年 同社取締役
1998年 同社常務取締役
1999年 同社専務取締役
2000年 愛知製鋼株式会社取締役副社長
2004年 同社代表取締役社長
2008年 同社代表取締役会長
2011年 同社相談役
2012年 当社取締役(現任)
2015年 愛知製鋼株式会社顧問(現任)

Q当社の取締役会議をどう評価していますか?
Aとてもよい雰囲気で運営されていると感じています。歯に衣着せぬ物言いをしても、社長や会長以下、他の役員全員が真摯に耳を傾けてくれる。誰かが異論を唱えれば、自然と活発な議論の応酬へと移行します。取締役会議がこれだけオープンでフェアに執り行われているということは、コーポレート・ガバナンスが健全に機能している証拠だと思います。
Q社外取締役としての自身の役割をどう捉えてい ますか?
A普段、経営陣に直接意見を述べる機会が少ない 一般株主に代わって、経営陣が正しい選択をしているかチェックする立場であると認識しています。とはいえ、私は経営トップにいた経験もあるので、社長の重責は理解できます。経営の監視役であると同時に、よき理解者、よきアドバイザーとなれるよう心掛けています。私は 「経営のヒントは常に現場にある」をモットーにさまざまな経営判断をしてきました。トヨタ自動車出身なので、現場主義が染み付いているのかもしれません。昭和電工でも機会があれば 現場を見て回り、よりよい未来へつながるヒントを探しています。
Q昭和電工の現場では、どのようなことを感じましたか?
A現場ごとに違った専門知識を持つプロフェッショ ナルが数多く存在することは、事業展開が多様な 昭和電工の特長です。一方で、そうしたプロたちが部署の垣根を超え、もっと交流に注力すべきではないかと感じたのも事実です。特に今、昭和電工は多彩な技術のシナジー効果を模索していま す。異なる知識や経験を持つ者同士が頻繁に交流して知恵を出し合えば、そこから新たな発想や画期的なアイデアが生まれるはずです。社内にそのようなムードを作るためにも、役員や部長クラスがフランクに横断的なコミュニケーションをするべきだと提案しています。
Q今後の昭和電工に期待することは何ですか?
A昭和電工ならではの「個性派事業」には、とても将来性を感じています。企業が持続的に成長するためには、思考の範囲を地球規模まで広げる必要があります。求められているのは「世界の人々が笑顔になるようなビジネス」や「地球環境全体にやさしい技術」。すでに「個性派事業」を数多く展開してきた昭和電工なら、今後も個性的かつ画期的なアイデアを生み出し続けてくれると確信しています。

社外取締役
森田 章義

多様性という強みを生かしシナジー効果でイノベーションを起こそう

社外取締役 尾嶋 正治社外取締役
尾嶋 正治

【略歴】
1974年 日本電信電話公社(現日本電信電話)入社
1995年 東京大学大学院工学系研究科応用化学専攻教授
2013年 東京大学放射光連携研究機構特任教授、同大名誉教授(現任)
2014年 同大学放射光連携研究機構特任研究員(現任)
2015年 当社取締役(現任)

Q社外取締役としての自身の役割をどう捉えていますか?
A第三者の視点に立って、経営を正しい方向へ導く ことが社外取締役としての使命だと感じています。渦中にいる当事者より、外部の者の方が全体の状況を冷静に見渡せる場合があります。特に 近年、昭和電工もグローバルにM&Aを進めているため、買収金額や買収後のプロセスなど、客観的な判断が必要な案件も増えています。私はずっと研究畑にいたため経営の専門家ではありません が、客観的に見て疑問を感じたら、何でも遠慮なく指摘するよう心掛けています。
 一方で、研究開発に関しては、専門家としての視点でアドバイスするように心掛けています。可能なら「この技術でどんなイノベーションが起こせるか」「製品を通じて社会にどう貢献できるか」 というところまで言及します。時代や社会のニーズと自社の技術を結びつけて考えることは、企業価値を高めるうえで非常に重要なポイントだと感じているからです。
Qこれからの時代、経営陣は自社の技術をどう活用すべきでしょうか?
A革新的な技術があったとしても、それらを活かすビジネスモデルがなければ、社会に変革をもたらすことは不可能です。自社の技術をこの先どう活用し、どう展開するのか。経営陣は常に一歩先のビジョンを描いていなければなりません。
注意しなければならないのは、「技術の自前主 義」にこだわりすぎないことです。技術というものは、時間が経つと必ず陳腐化します。自社の独自技術に固執するより、オープンイノベーションを上手に活用した方が、変化の激しい時代の波にうまく対応できる場合もあります。だからといって、自社の研究開発に対する投資を減らせば、企業の将来は危うくなる。これは絶対に避けなければなりません。重要なのは、バランス感覚です。 その時々の状況に応じて、経営陣は技術開発の方向性を的確に示していくべきだと思います。
Q昭和電工の今後の課題は何だと考えていますか?
A私は昭和電工の多様性にこそ強みがあると考えています。多様な技術を持つ昭和電工が、技術同士をうまく融合させれば、企業価値はさらに上がるはず。しかし、私はすべての分野で技術融合する必要はなく、いくつかの有望な分野に絞ってシナジー効果 で大きなイノベーションを狙えばよいと考えてい ます。肝心なのは、その見極めです。AIやIoTによって変化のスピードがますます速くなるこの先、経営者だけではなく現場の社員、特に技術系社員にとっても、この「見極める力」が求められていると思います。

社外取締役
尾嶋 正治

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