使用済みプラスチックリサイクル事業

環境調和型のまちづくりのために

川崎事業所のある神奈川県川崎市は経済産業省からエコタウンとして認定されています。
エコタウン事業とは、「ゼロ・エミッション構想」を地域の環境調和型経済社会形成のための基本構想として位置づけ、併せて、地域振興の基軸として推進することにより、先進的な環境調和型のまちづくりを推進することを目的とした事業です。
昭和電工(株)川崎事業所はこの構想に賛同し、使用済みプラスチックからアンモニアの原料である水素の安定供給を目的とした、プラスチック・ケミカルリサイクル施設を立ち上げ、2003年から事業をスタートしています。当社ではこの施設をKPR(川崎プラス チックリサイクル)と呼んでいます。
KPRプラントでは、各自治体で収集された使用済みプ ラスチック容器・包装材等を高温で分解し、その成分を主にアンモニア製造用原料ガスへ転換します。アンモニアは、KPRプラントに隣接する設備で生産されています。
当社では、このKPRの取り組みをより広く知っていただくために、プラントの見学会も行っています。

VOICEステークホルダーの声:埼玉県ふじみ野市・三芳町環境センター

写真:ふじみ野市・三芳町環境センター 所長矢澤様、久保田様

埼玉県ふじみ野市は、埼玉県内の市で一人あたりの家庭ごみの排出量が一番少ない市です。これはかつて清掃センターの老朽化が問題となった際、市をあげてごみの減量、リサイクルに取り組んだ成果です。特徴的なのは「新聞」と「雑誌・雑がみ」を分けて回収していることです。お菓子の箱やトイレットペーパーの芯など、通常だと燃えるごみに出しがちなものを分けて回収することで、燃えるごみの量を減らす取り組みを行っています。
現在、ふじみ野市の家庭ごみは、昨年オープンしたばかりのふじみ野市・三芳町環境センターに集められます。このセンターには、啓発施設として「環境学習館えこらぼ」が併設されています。
えこらぼでは、特に子どもたちへの教育活動に力を入れており、ふじみ野市と三芳町の小・中学生の社会科見学を積極的に受け入れています。家庭ごみの処理の状況や分別について実物を交えて学習してもらい、その内容を家庭での実践につなげることで、家族への分別意識向上も図っています。
当センターの熱回収施設およびリサイクルセンターでは脱硝用に昭和電工(株)のアンモニアを使っています。市民の方が分別して出した使用済みプラスチックが、今度は当センターの排気ガスをきれいにするために使われているのです。市民の方にも分別が役立っていることが理解しやすい仕組みで、とてもよいサイクルだと思っています。

写真:容器包装プラスチックの例

容器包装プラスチックの例と、当社KPRで減容化された成型プラ、そして身近なアンモニア製品として虫刺され薬も展示しています。下は容器包装プラスチックのベールの実物大のイメージ。奥のパネルで当社KPRの紹介もしていただいています。

写真:センターで使われている脱硝用アンモニア

センターで使われている脱硝用アンモニア(特別に見せていただきました)

使用済プラスチックからアンモニアを作る

リサイクルの仕組み

アンモニアは通常、ナフサをはじめとする化石燃料等を分解した水素から製造されます。石油から生まれたプラスチックもこのプラントでガス化によって水素に戻ることにより、従来品と同等のアンモニア原料と して使用することが可能となります。
製造中に排出される副生物は有効利用しています。中でも二酸化炭素はグループ会社で精製され、炭酸飲料向けやドライアイスなどとして販売されます。使用済みプラ スチックを無駄にすることなく、ほぼ100%再利用しています。

リサイクルの仕組み

低炭素社会の実現に貢献

今後の低炭素社会の実現に向けて、KPRの存在価値は一段と高まってきています。
2015年7月には、当社と川崎市は、低炭素水素社会の実現に向けた連携・協力について合意し、協定を締結しました。両者で使用済プラスチック由来低炭素水素を活用した環境負荷の少ない低炭素な水素社会の実現を目指して、地域実証なども行っています。

アンモニアとは

アンモニアは世界で最も生産量の多い化学合成品です。主に、肥料用、合成繊維や樹脂の原料、火力発電所や清掃工場などから排出される大気汚染物質の脱硝用(窒化酸化物の除去)として使われています。
当社のアンモニアは、KPRの原料を基に環境に配慮して生産している ことから「エコアン®」(エコロジーなアンモニア)という名称です。

VOICEステークホルダーの声:KPR見学者

❖ 特定非営利活動法人かわさき創造プロジェクト

写真:見学者のみなさん

分別したゴミがどうなっているのか知らなかったので勉強になりました。また、川崎事業所で作られているものが意外と身近な製品に使われていることが分かり驚きました。
ごみの捨て方についても考えさせられ、これからはもっときちんと分別しなければと気を新たにしましたし、子どもたちも見学に連れてきたいと思いました。(見学者の皆さんにお聞きした感想をまとめました)

私は、昭和電工の川崎事業所において、ケミカルリサイクルのプラントが排出物を発生させることなく、使用済みプラスチッ クから有益な素材をつくり出せることに感銘を受けました。より良い地球環境を次世代に引き継ぐために、産業界が製造工程のゼロエミッション化に取り組んでいくことを期待します。

TOPICSエコマーク認定を受けてます

エコマーク

KPRで行うケミカルリサイクルは使用済みプラスチックを燃料目的ではな く製品として市場へ供給していること、また一般消費者が行う分別という行動が、資源循環として製品に結び付いた取り組みであることが高評価を得て、エコマークの認定を受けています。(左からエコマークアワード、エコマーク)

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