「Project 2020+」進捗報告

「Project 2020+」達成に向けた進捗状況について、業績向上が進むカーボン事業を例にご紹介します。

昭和電工グループの真の個性派事業を目指して

写真:矢田 光広取締役 常務執行役員
カーボン事業部長
髙橋 秀仁

当社のカーボン事業は、2016年10月にSGL GE Holiding GmbH(現SHOWA DENKO CARBON Holding GmbH。以下、SDCH)との事業統合を発表しました。各国での関係当局の承認を得て、1年後の2017年10月2日に統合を完了し、当社は3割強の生産能力を有する世界No.1の黒鉛電極サプライヤーになりました。

黒鉛電極事業は鉄鋼業界などの外部環境に影響を受けやすい性質を有しています。事業統合を発表した当時は、市況環境が大変に厳しく、逆風下での事業統合に対して懐疑的な見方も一部にありましたが、その後中国での鉄鋼過剰生産が解消に向かうなどの市況好転もあり、事業買収(M&A)の案件として、ここまで順調にきたと考えています。しかし、事業統合が目的でもゴールでもありません。お客さまへ最高の価値を提供することを目指し、社員それぞれが業務にまい進しています。

当社の黒鉛電極はこれまで、品質とお客さまにあわせた製品の造り込みを高く評価いただいており、特に大口径の黒鉛電極、ウルトラ・ハイ・パワー(UHP)では世界トップの品質とシェアを有しています。他方、SDCHの黒鉛電極は製造コストに優位性を持っており、また優秀な人材が揃っています。事業統合により、両社が持つ技術・生産プロセスでのベストプラクティス(最も優れた点)を双方で共有し、その結果として、品質・コストで業界No.1の地位を確立していきます。

また、事業統合により規模の面ではトップになりましたが、2社が一つになることで事業にかかるコストも2倍になってしまうのでは統合の効果がありません。2016年に発表した40億円の統合効果の実現は必須と考えています。先に述べたようなベストプラクティスの共有の他、物流の効率化をはじめ、原料調達などでボリュームインパクトを享受できるような施策を進めていきます。「品質・コストの面でダントツNo.1」というビジョンを達成するには、何よりもコストパフォーマンスのよい黒鉛電極を作り、お客さまへ安定して供給することに尽きます。お客さまが欲しいと思う製品を、当社グループのどこで作れば適切な品質・価格で提供でき、当社にとって最大の利益につなげられるかを念頭に、事業全体での最適化を図っていきます。トップメーカーとなったこの機会を活かし、お客さまにも「パートナーシップとは何か」を考えてもらえるような働きかけにも、グローバルで取り組んでいきます。

当社グループは個性派事業の拡大を目指していますが、黒鉛電極事業は「営業利益率10%以上」「営業利益額数十億円以上」という要件では仲間入りを果たせましたが、「事業環境の変化への耐性」に対する評価は、市況が悪化したときに課せられるもので、現状は個性派事業になる権利を得ただけともいえます。

将来、市況環境が厳しくなったとしても、100億円の営業利益が出せる事業にすること、そのためのダントツNo.1を実現し、早期に名実ともに「個性派事業」となることを目指しています。

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