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ニュースリリース

電子デバイス用化合物半導体エピウエハの事業化について

2001年7月18日

昭和電工株式会社(大橋光夫社長)は、次世代携帯電話用途で継続的な需要の拡大が期待されるInGaP系HBT(ヘテロバイポーラートランジスタ)エピウエハを、NTTアドバンステクノロジ株式会社(田﨑公郎社長 :以下、NTT-AT)の受託製造により事業化を行うことを決定いたしました。
本製品の受託製造を行うに際しては、当社秩父事業所において取り組んできたエピウエハ製造技術をベースに、NTT-ATで開発され培われたデバイス特性評価技術とデバイス特性を向上させるための結晶成長技術を組み合わせることで、お客様のニーズにマッチングしたエピウエハの安定供給をはかることとしております。

1.計画の背景

InGaP系HBTウエハは、静特性,信頼性等において優れた特性を有していることから、第三世代携帯電話における主要デバイス用材料として注目を集めており、今後の需要拡大が確実視されております。
携帯電話の世代交代は現状停滞気味ではありますが、今秋以降の第三世代サービスが本格始動することにより、InGaP系HBTのデバイス需要は急激に増加するものと考えられます。
当社は、光通信用デバイス材料のInP多結晶、単結晶ミラーウエハ及びエピウエハを一貫生産しており、特にMOCVD(有機金属気相成長)法を用いたエピウエハは、品質、販売数量ともにトップメーカーです。また、半絶縁性GaAsミラーウエハの生産を従来から行っており、今回の電子デバイス用エピウエハを付け加えることにより、製品ラインアップを拡大致します。

2.計画の概要

当社は、無線通信用電子デバイス材料の一つであるInGaP系HBTエピウエハの事業化を行うに際して、NTT-ATとの間で製造受託契約を締結するとともに、同エピウエハの生産能力の増強を進めております。

2-1.NTT-ATとの製造受託契約について

この度、当社とNTT-ATはInGaP系HBTエピウエハに関する技術提携を行いました。これは当社の有する化合物半導体エピウエハの量産製造技術と、NTT-ATの有する当該製品に係わる結晶成長技術ノウハウとデバイス特性評価技術の融合により、高品質InGaP系HBTエピウエハの製造を可能とすることを狙いとしております。
今後、本格的な事業化に向けた市場開拓に取り組むこととなります。

2-2.電子デバイス用エピウエハ生産能力について

現在実施中の既設クリーンルーム内に設置する設備増設による能力増強により、本年9月までにInGaP系HBTエピウエハを月産500枚規模で立ち上げ、2003年には月産2000枚規模に増強する予定です。

当社は、現在推進中の「連結中期経営計画(チータ・プロジェクト)」において、「電子・情報」部門を成長戦略事業と位置付け、集中的に経営資源を投入しております。化合物半導体事業において、今後とも世界トップレベルの事業規模と技術水準を維持すべく積極的な事業展開を図ります。

以上

[ ご参考 ]

InGaP系HBTエピウエハの概要

適用先 次世代携帯電話の送信電力増幅器(パワーアンプ)に適用
特 徴 小型かつ増幅効果が高く、増幅の線形性に優れる(低ひずみ)
・競合製品との比較においては、
  • 1) FET(電界効果型トランジスタ)に比べ、広帯域でのひずみが少なく、低消費電力、単電源化が可能であり、
  • 2) AlGaAs系のHBTに比べ、信頼性が高く、製造プロセス的にも優位。