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ニュースリリース

大口径インジウムリン単結晶ミラーウエハーの開発に成功

2002年4月3日

昭和電工株式会社(大橋光夫社長)は、秩父事業所(埼玉県秩父市、横尾和之所長)において世界で初めて、直径6インチ(150mm)の半絶縁性インジウムリン(InP)単結晶ミラーウェハーの開発に成功し、サンプル出荷を開始しました。

1.背景

インターネット通信の伝送情報量を飛躍的に拡大したDWDM(高密度波長多重)方式の普及に伴い、InPは、光ファイバー通信においてキーデバイス用途として注目されています。インターネット・トラフィックの増大は継続しており、高速・大容量化の要請に対応できる通信システムの高速化が進められています。通信速度40Gbps以上のシステムで用いられる超高速電子デバイス(受光・発光素子)に、半絶縁性InPミラーウェハーを用いたものが主流となることは確実と見られています。
また、InPは、第3世代以降の携帯電話で求められている通信の高速・大容量化に対応可能な材料として期待されており、更なる市場の拡大が予想されます。

2.概要

InPウェハーにおいては、GaAsと比較して大口径化が遅れており、現在、3インチ(76mm)から4インチ(100mm)への移行が進みつつあります。当社は、4インチウェハーについて月産500枚の量産体制を整えており、国内外の顧客への供給を実施しております。
当社は、昨年より6インチウェハーの開発に取り組み、当社独自の結晶成長法(ホットウォールLEC法/液体封止回転引き上げ法)を用いた高品質結晶の生産技術により、今回の6インチインゴットの開発に成功し、6インチミラーウェハーの生産に対応可能な加工ラインの整備も完了いたしました。なお本年第3四半期末までに、月産500枚規模の量産体制を確立いたします。
今回のサンプル出荷により、市場でのInP単結晶ミラーウェハーの大口径化が促進され、通信デバイス市場が拡大することが期待されます。

3.売上高見込み

エピタキシャルウエハーを含めたInP事業の売上高は2003年40億円、2004年80億円、2005年100億円を見込みます。
当社は、現在推進中の連結中期経営計画「チータ・プロジェクト」とそれに続く「プロジェクト・スプラウト」において、「ITネットワークライフ」をターゲット市場と定め、成長戦略事業である化合物半導体に、経営資源を集中投入しております。 今後とも世界トップレベルの事業規模と技術水準を維持すべく積極的な事業展開を図ります。

以上

(ご参考)

1.当社の化合物半導体事業

  • (1)LED向け材料(ミラーウェハー、エピ、チップ)
    GaP(黄緑)
    GaAlAs(赤、赤外)
    AlInGaP(赤色~黄緑)
  • (2)光通信向け材料(InP:ミラーウェハー、エピウェハー)
  • (3)移動体通信用半導体向け材料(GaAs(ガリウムヒ素):ミラーウェハー)

2.用語について

光ファイバー通信用デバイス

発光素子 光ファイバー通信に用いられる電光変換デバイス。
受光素子 同上の光電変換デバイス。石英ファイバーの伝送損失の小さい波長域(1.3μm、1.55μm)の発光、受光にInP系材料が最適である。

参考写真


InP単結晶ウェハー(2インチから6インチ)