トップページ>ニュースリリース>2003>世界最大級のアルミパネル販売開始について

ニュースリリース

世界最大級のアルミパネル販売開始について

2003年8月27日

昭和電工株式会社(東京都港区:大橋光夫社長)は、船舶・車両や橋梁で採用が進む、大型アルミパネル製造に有利な溶接方法である摩擦攪拌溶接(以下 FSW:Friction Stir Welding)の新設備を、小山事業所(栃木県小山市)に導入し、このほど大型アルミパネルの本格販売を開始いたしました。この大型FSW溶接設備は、当社が得意とする大型押出材をさらに広幅になる様に溶接するもので、世界最大クラスの大型アルミパネルの量産が可能となります。
昨今、大型アルミパネルの採用で、船舶や橋梁の組み立てのブロック施工が容易になり、施工日数の削減、現場溶接ひずみの手直し作業の削減などの効果があるため需要が拡大しており、当社はFSW加工をしたアルミ大型パネル製品の積極的な販売拡大を図ってまいります。

1.FSWについて

FSWは、1991年イギリスのTWI(The Welding Institute )で発明された新しい溶接方法です。従来のアーク溶接に比べ、接合中に母材の温度上昇が少ないため、接合後の母材の変形が少ないという特徴があります。
当社は、1993年にTWIよりライセンスを取得し、FSW技術を導入しました。以来、同技術をアルミニウム製品へ応用する研究を続けた結果、当社独自のFSWに関する特許出願は130件を超えるまでになりました。

2.大型アルミパネルの概要

今般、TWIのライセンスと自社特許を基に、新しい大型FSW設備を独自開発しました。(この設備でアルミ押出材を接合して大型のアルミパネルを完成します。)

① 大型アルミパネル完成品サイズ 最大パネル巾2.2M *最大パネル長さ18M
② 接合板厚 最大溶接厚さ20mm

3.適用製品

アルミ押出形材を接合した大型パネルの応用例

  • 船舶の甲板及び外板部材
  • 車両・トラックの外板部材
  • 土木構造部材 (橋の床版部材など)
  • 建築構造部材 (屋根材など)
    具体的採用例
    山形県漁業監視調査船「月峯」【三菱重工業(株)建造】の上部構造や、橋梁メーカーが施工したオールアルミ橋の床版に、大型パネルが利用されています。

4.今後の販売見込み

2005年には、大型アルミパネルFSW製品だけで4億円。FSW応用製品である自動車の足回り部品やその他関連製品などを含め、販売額10億円を見込んでいます。
当社は、現在進行中の中期経営計画『プロジェクト・スプラウト』において、汎用アルミ押出事業を再構築事業としており、従来の建材用形製品から大型、精密押出製品及び管・棒製品へ事業構造の変革を進めております。今後FSW製品をはじめとし個性的な製品開発に進んでまいります。
また、現在押出事業の競争力強化のため、国内押出製造を3拠点から小山事業所と彦根事業所(滋賀県彦根市)の2拠点に集約する改革を進めており、秋には完了する予定です。

以上

ご参考: 摩擦攪拌溶接の原理とは形材どうしの突合せ部に挿入されたツール(回転子)の回転によって左右の形材が塑性流動によって攪拌され組織が一体化する接合方法。

写真1

写真2

写真1)接合したアルミ形材にツールを取り付け接合している例
写真2)製品写真(押出方向にFSWを実施した大型アルミパネルの外観写真)