トップページ>ニュースリリース>2004>カーボンナノファイバー 樹脂添加用新グレードを開発

ニュースリリース

カーボンナノファイバー 樹脂添加用新グレードを開発

2004年9月27日

昭和電工株式会社(大橋光夫社長)は、カーボンナノファイバーの新グレードとして、導電性が要求される樹脂等への添加材料として最適な「VGCF-S」を開発いたしました。
リチウムイオン電池向けに採用が進む「VGCF® (気相法炭素繊維:繊維径 150nm)」に加え、多層カーボンナノファイバーの新用途への展開を加速・拡大いたします。

カーボンナノファイバーは繊維径が細くなるほど、様々な特性が発現・向上する特長がありますが、反面、分散・混合等のハンドリングが難しくなるという難点があります。 この度開発した「VGCF-S」は、繊維径 20nmレベルのカーボンナノチューブ(CNT)を樹脂等に添加した場合と同等の導電特性を発揮するとともに、樹脂等への添加材料として不可欠な母材への高い分散・混合特性を実現いたしました。

「VGCF-S」は、信州大学遠藤守信教授と共同開発し当社が年産40tの規模で世界で唯一事業化している「VGCF®」の生産技術等をベースに、高い導電性や良好なハンドリング特性を実現するために、繊維径や繊維長を最適化した製品です。

「VGCF-S」の応用例として、電子部品の微細回路が静電気の放電によって破壊されることを防ぐために、クリーンルーム内で使用する運搬トレーや治具用の樹脂に添加することで、導電性(放電性)を高める等、既に一部のお客様から高い評価を得ております。また「VGCF-S」は、導電性に加え、熱伝導性、電磁遮蔽性、摺動性等の母材への付与が可能なことから、当社は、これらの特性を組み合わせた多様な用途開発を展開してまいります。

製   品 VGCF-S VGCF® CNT
繊維径 (nm) 100 150 20
繊維長 (μm) 10 9 -
*アスペクト比 100 60 -
導電性(粉体抵抗:Ωcm) 0.010 0.013 0.010
分散性

樹脂(PA66)複合体の導電性

当社は、「VGCF-S」の量産技術は既に確立済みであり、2005年の量産開始を目指しております。また、「VGCF®」と同様の安定供給が可能であり、量産開始3年後に年間30tの販売を見込んでおります。
当社は昨年10月、信州大学遠藤守信教授とともに、カーボンナノファイバー等先進炭素材料に関するスピード重視の応用研究、用途開発を戦略的に進める「MEFS株式会社」を設立いたしました。今後とも当社は、MEFS(株)および当社独自の研究・開発成果を事業化につなげることにより、カーボンナノファイバーをはじめとするファインカーボン事業の基盤強化を図ってまいります。

以上

製品に関するお問合せ先
ファインカーボン部  03-5470-3521