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ニュースリリース

中期経営計画「プロジェクト・スプラウト」の進捗状況について(骨子)

2004年12月14日

昭和電工株式会社(大橋光夫社長)は、2003年から2005年までの3年間をターゲット期間とした中期経営計画「プロジェクト・スプラウト」(以下「スプラウト」)を推進中です。

「スプラウト」は、「無機・アルミと有機の技術融合」により、「個性派化学の確立」を図ることを目的としています。そのため、「ITネットワークライフ」、「カーライフ」、「アメニティーライフ」の3大市場に向け、12の「戦略的市場単位(SMU:Strategic Market Unit)」をターゲットとする「SMUプロジェクト」に資源を集中し、個性的で競争力を持つ高付加価値製品を育成強化することにより、成長を達成いたします。

2004年は、当社にとって、前中期経営計画「チータ・プロジェクト」以来推進してきた“構造改革”がほぼ完了し、ハードディスク(以下、HD)の再構築事業から成長戦略事業への復帰、石油化学事業の基盤事業化、青色LEDの開発と事業化等、「スプラウト」が目指す成長戦略に確かな進展があった重要な年となりました。また、財務目標についても、スプラウト2005年目標を1年前倒しで実現いたしました。

2005年に最終年となる「スプラウト」の2年目の成果として、以下、2004年の業績の状況、成長戦略・再構築の進捗状況についてご紹介申し上げます。

Part I.財務目標を1年前倒しで達成

1.2004年業績見通し 2004年の予想数値は11月16日発表済み

(億円)
2004年予想
(11.16発表)
2003年
実績
増減 (同率) 2005年
スプラウト計画値
売上高 7,350 6,894 456
(+6.6%)
6,800
営業利益
[売上高営業利益率]
500
6.8%
385
5.6%
115
(+29.9%)
+1.2ポイント
500
経常利益 375 238 137
(+57.6%)
当期純利益 70(*) 103 △33
有利子負債 5,100 5,274 △174 5,200
配当予想 3円 2円 1円増配

*2004年に減損会計を前倒しで適用

2.大幅な収益力向上 (2004年の予想数値は11月16日発表済み)

  • (1)営業利益
    スプラウト最終年の利益計画を前倒しで達成の見込み。
    営業利益予想500億円(2003年385億円)
  • (2)売上高営業利益率
    構造改革、高付加価値事業の拡大により営業利益率が向上。
    2004年予想 6.8% (2003年 5.6% )

3.有利子負債

2005年スプラウト目標(5,200億円)を前倒し達成。
2004年末予想5,100億円(2003年末比174億円削減見込み)

Part II 成長戦略の展開

当社は、スプラウトの策定にあたり、事業ポートフォリオを、成長戦略、基盤、再構築の3種類に区分いたしました。そして、各ポートフォリオの役割と、ポートフォリオ内の個別戦略を明確化し、収益力の強化を推進しております。スプラウト2年間の成果として、再構築事業に位置づけていた石油化学・HD・汎用セラミックス事業に関しては、徹底したコストダウンと開発力の強化、アライアンスの推進等の抜本的な改革を行うことにより、2004年までに再構築を完了しました。その結果、HD事業は成長戦略事業に、石油化学・汎用セラミックス事業は基盤事業に組み換えを行いました。
また、成長戦略事業に関しては、ITネットワークライフ、カーライフ、アメニティーライフの3大成長市場に設定した12のSMUプロジェクトにより、高成長マーケットでの事業拡大を図っております。
これらの施策により、HDやSMU戦略による新たな成長製品についてのロードマップ(成長シナリオ)を確立いたしました。

1.ロードマップの確立

  • (1)D/世界ナンバーワン事業への変革
    HDは、2010年には現状に比べ2,000億円の市場拡大が見込まれます。特に小型ビデオカメラ、携帯電話などへの搭載により、1インチ以下の超小径HDの需要は、2,000億円の内、約半分を占めるものと予想されております。
    当社は、薄膜成長・微細加工という保有するコア技術の融合により、次世代技術として採用が見込まれる垂直メディア、ディスクリート/パターンドメディア技術をいち早く開発し、超小径化にともなって高まる記録密度に対するお客様のニーズにお応えしてまいります。
    また、当社は、昨年の昭和電工HDシンガポールに続き、本年、台湾の昭和電工HDトレースを買収・連結子会社化したことにより、世界ナンバーワンHD専業サプライヤー(注)となりました。世界最先端技術による世界3拠点での生産を通じ、今後とも、お客様のご要望にお応えしてまいります。
    (注)2004年第2四半期販売シェア25%(当社推定)
  • (2)アルミ高分子固体コンデンサー/安定化生産技術の確立による販売拡大へ
    携帯電話、デジタル家電、自動車等に大きく広がる需要に向け、『高容量』『高電圧』『薄型』化を実現し、販売量の拡大を図ります。
  • (3)C44 F6/半導体の微細化をリードする高性能エッチングガス
    世界に先駆け量産を開始したC44 F6は、主要半導体メーカーが採用を進めており、線幅90ナノメートル以下に対応するエッチングガスとして高い評価を得ております。
  • (4)VGCF®/複合材分野への用途拡大
    VGCF®は、当社が世界で唯一事業化に成功しているカーボンナノファイバーであり、リチウムイオン電池の高性能化に大きく貢献しております。本年市場に投入したVGCF®‐Sは、樹脂複合材用途向けに開発した新グレードであり、今後、その用途での拡大を図ります。

2.新たな発芽

  • (1)色LED
    独自技術で市場最高級の出力を達成しました。2005年より本格販売を開始します。
  • (2)オートプレップ® @(アット)シリーズ
    分析作業を大幅に効率化する微量化学物質分析用高性能前処理材を上市しました。これにより、環境保護や食の安全に貢献してまいります。
  • (3)有機EL
    燐光高分子材料で世界最長となる1万時間の寿命を達成しました。

Part III 構造改革による収益基盤の強化

1.石油化学/『シンプル・アンド・コンパクト』化により安定した収益とキャッシュフローを実現

  • (1)競争力あるエチレンプラント
    最適生産体制の構築、徹底したコストダウン、原料多様化比率のアップにより、国内最高レベルのコスト競争力を実現しました。
  • (2)ナフサ市況変動の影響を受けにくい体質への転換
    合成樹脂事業のアライアンスとナフサ価格連動フォーミュラ比率の向上により、ナフサ市況変動による収益への影響を受けにくい体質に転換しました。
  • (3)アジアでリードするアセチルチェーン
    世界シェアトップの酢酸エチルをはじめとする競争力のあるアセチルチェーンにより、拡大する中国市場へ積極的な展開を推進中です。

2.化学品/収益基盤の徹底強化へ

  • (1)基盤事業の収益力強化
    アライアンスも視野に入れ、汎用化学品事業の収益力の強化を図ります。酸素・窒素・水素事業は東京ガスグループと統合しました。
    容器包装リサイクル法プラスチック原料化設備の稼働率向上により、アンモニア事業の競争力強化を進めています。 (2)
  • (2)成長事業のスピードアップ
    化粧品原料(ビタミン誘導体、UV遮蔽材等)、高速液体クロマトグラフィー用カラム(ショウデックス®)、半導体プロセス材料(レジスト等)、ナノ粒子蛍光体等成長事業の早期拡大を図ります。

3.アルミニウム/コストダウンの徹底と高付加価値製品の拡大により2005年中に再構築を完了

  • (1)自動車熱交換器事業 次世代機種対応、合弁による中国進出、徹底的なコストダウンにより成長軌道へ回帰します。
  • (2)圧延品・押出品事業 携高付加価値製品へのシフト、最適生産体制の構築、販売・流通機能の再編等の施策と徹底的なコストダウンにより再構築を完了します。
  • (3)加工品事業
    ショウティック®、プリンター用感光ドラム基体(世界トップ)、コンデンサー用高純度箔(世界トップ)、リチウムイオン電池包材(国内トップ)、アルミ缶等の高付加価値加工品事業のさらなる拡大を図ります。
  • (4)組織の強化
    アルミの本社・営業機能を小山事業所(栃木県)へ集約し、製販を一体化しました。これにより意思決定をスピードアップし、お客様のご要望に迅速にお応えしてまいります。
    また、アルミの研究開発・生産技術機能を統合した技術センターの設置により、基盤技術と要素技術を集約しました。

Part IV 2005年スプラウト達成に向けて

005年は「スプラウト」最終年。残された課題の完遂と次期中期経営計画(ポストスプラウト)へ向けた土台固めのため、成長事業の拡大と発芽した新規テーマの事業化を迅速に行います。
現在策定中の「ポストスプラウト」において、成長戦略の加速により、「個性派化学」のさらなる発展を図ります。また、財務体質の一層の向上により真の一流企業を目指します。

(ご参考)

セグメント別売上高・営業利益推移

(単位:億円)
002年
実績
2003年
実績
2004年
予想(11/16発表)
2005年
スプラウト計画値(注)
売上高 営業利益 売上高 営業利益 売上高 営業利益 売上高 営業利益
石油化学 2,278 100 2,351 120 2,520 180 1,730 91
化学品 685 57 782 60 820 55 870 87
電子・情報 752 62 947 107 1,140 150 1,160 146
無機材料 569 14 510 27 550 55 490 38
アルミニウム他 2,456 129 2,303 116 2,320 120 2,550 157
全社・共通 ▲48 ▲44 ▲60 ▲19
合計 6,740 313 6,894 385 7,350 500 6,800 500

(注)スプラウト計画値は2002年1月発表