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ニュースリリース

塩酸の価格改定について

2005年12月26日

昭和電工株式会社(高橋恭平社長)は、塩酸の価格改定を下記のとおり行うことを決定し、この度、お客様との交渉を開始いたしました。

1.価格改定の内容

① 価格改定幅 6円/kg以上 (平均30%のアップ)
8円/kg以上 (合成塩酸ご指定のお客様、平均40%のアップ)
② 実施時期 2005年12月1日出荷分より

2.価格改定の背景

2-1) 原料、電力コスト等の上昇
塩酸の出発原料となる工業塩の価格は、2002年と比べて約50%上昇しております。また、重油等の燃料の値上がりにより電力コスト、物流運賃が上昇しております。

2-2) 需給のひっ迫と増産コスト
塩酸は、純水やボイラー水を使用する工場等には不可欠な薬品であり、また幅広い用途1)を有する代表的な“酸”で、国内景気の回復に伴い、需要は増加傾向にあります。

塩酸の国内生産量の内、約7割は副生塩酸として塩素系有機合成製品から連産されています。残り3割は、塩素と水素の化学合成による合成塩酸2) です。

しかし、国内における塩素系有機合成製品の事業再編に伴う生産縮小や撤退、および合成塩酸を生産するソーダ電解メーカーの一部が電解事業から撤退したこと等により、2006年の塩酸生産量は、2000年に比較して10%近く減少する見通しです。こうしたことから、塩酸の需給は極めてひっ迫した状態にあり、来年はさらに深刻化することが懸念されます。

当社は、副生・合成塩酸の双方を生産し、安定供給に努めてまいりました。しかし、既に生産余力が無くこれ以上の需要にはお応えできないため、さらなる安定供給体制の構築に向けて、今般、合成塩酸生産設備や同製品タンク等の一部増強に着手いたしました。加えて、割高な昼間電力を使用した合成塩酸の増産となるため、当社の生産コストはさらに上昇することが見込まれます。

当社は、これまで合理化等のコストダウンに努めてまいりましたが、上記の原料・物流コスト等の上昇、および供給量増のための追加コストの発生は、当社の自助努力の範囲を超えており、今後とも安定供給体制維持のため、今般、お客さまにその一部のご負担をお願いせざるを得ないとの結論に達しました。

1)塩酸の用途:メッキの前処理(酸洗浄)、特に自動車用鋼板や部品類の酸洗浄剤、純水装置の再生・洗浄剤、浄水場や下水処理場で使用される凝集剤 (ポリ塩化アルミ:PAC)の原料、コンデンサー用アルミ箔のエッチング剤、食品添加物(アミノ酸類)の原料、排水他各種pH調整剤等
2)合成塩酸 :副生塩酸と純度規格は変わらないが(35%以上)、単一の目的生産物として、含有される不純物が厳しく管理されている

【塩酸の需給バランス】

千トン/年
  副生生産量 合成生産量 生産量合計 自消量 販売量 消費量計 過不足量
2000年 1,731 738 2,469 847 1,573 2,420 49
2001年 1,599 717 2,316 830 1,528 2,358 -42
2002年 1,646 711 2,357 825 1,542 2,367 -10
2003年 1,624 712 2,336 811 1,537 2,348 -12
2004年 1,579 742 2,321 761 1,547 2,308 13
'05年見込 1,554 743 2,297 760 1,548 2,308 -11
'06年見込 1,459 780 2,239 760 1,550 2,310 -71

* '04年までは実績値(日本ソーダ工業会より)。 '05年、'06年は当社推定値。

以上

◆ お客様お問合せ先 :ガス・化成品部無機工業薬品グループ 044-329-0770