労働災害の防止

労働災害ゼロを目指して

2022年は国内のレゾナック従業員および協力企業の休業災害が9件、海外のレゾナック従業員および協力企業の休業災害が28件発生しました。災害型別では、挟まれ、巻き込まれや転倒転落災害が多い傾向にありました。グローバル安全意識調査を実施した結果、まだまだ改善の余地があることがわかったため、「安全最優先で相互啓発型の安全文化を構築すること」をグループ全体の活動目標として以下の施策に取り組んでいます。

  • 管理者の安全管理行動規範、従業員の安全行動規範及び安全行動10則を定め、教育を行い、『安全とコンプライアンスはすべてに優先する』ということ、そして、『すべての事故・災害は必ずゼロにできる』という信念を持つことを再確認する機会を与えていきます。
  • SCP(対話型安全巡視)を開始し、管理者が不安全行為や不安全行動を確認した場合、なぜそうなっているのかを現場の従業員と会話し、一緒に改善を進めることで安全レベル向上を図っていきます。
  • リスクアセスメントのガイドラインを規定し、労働安全衛生リスクアセスメントや化学物質リスクアセスメントを実施することで、職場の安全衛生に関わるリスクの低減や化学物質による事故災害の防止に役立てています。発生した労働災害に対して、その要因をより深掘りし、根本原因の追究と本質安全化を推進するために、工学的な分析手法を取り入れています。また、休業や不休災害だけでなく軽微な労働災害の情報も収集・分析・共有することで、類似事例の再発防止に取り組んでいます。
  • 安全感度の高い人づくりのため、安全教育体制の見直し、積極的な教育機会の提供に努めています。
  • 高年齢者の労働災害(特に転倒災害)が多い傾向を受け、体力測定やエクササイズを交えた転倒転落災害対策セミナーの実施や、エイジフレンドリーガイドラインを参考にした取り組みを始めています。
  • 危険体感施設を用いた安全教育の充実やノンテクニカルスキル※1教育を実施しています。また、過去の災害事例から学んだことをVRシステムとして作り上げ、危険体験もできるように準備を進めています。
  • 協力企業の安全活動を強化するため、安全協議会による積極的な意見交換や合同のパトロール、協力企業の環境安全監査などにより安全管理面での協働・指導を継続的に実施しています。また、有期で入構する工事作業者に対しては、工事における安全確保についての事前の確認を行うとともに、入構時の教育の充実、工事作業中のパトロールや安全協議の場などを通じてより安全に工事が完了するように努めています。
  • ※1 ノンテクニカルスキル:状況認識、コミュニケーション、リーダーシップなど、ヒューマンファクターに係るエラーを防止し、安全を確保していくための現場(指示する方も)が持つべきスキルの総称

従業員休業災害度数率※2推移

  • ※2 従業員休業災害度数率=(死傷者数/延べ労働時間)×100万。

実績:休業・不休災害件数(従業員・協力企業)

  • 2021年より旧日立化成グループの実績を含む。
年度 国内 海外
休業災害 不休災害 休業災害 不休災害
2019年 15件 4件
2020年 3件 8件
2021年 8件 13件
2022年 9件 9件 28件 3件