トップメッセージ

 2020年上期の経済環境は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的な拡大による影響を受け、多くの産業分野が深刻な打撃に見舞われました。当社グループ事業においては、エレクトロニクス部門が前年同期並みの売上高を維持し、増益を遂げたものの、それ以外の部門はいずれも減収・減益となりました。特に原料ナフサの受払差が悪化した石油化学部門、黒鉛電極事業の販売数量が減少した無機部門、COVID-19の影響により販売数量が減少したアルミニウム部門は減収幅が大きく、それぞれ営業損失を計上しました。以上の結果、当上期の連結業績は、売上高3,266億円(前年同期比31.3%減)、営業損失258億円(前年同期は855億円の利益)と大幅に悪化しました。加えて、日立化成の株式取得に関する一時費用の発生等により経常損失432億円(前年同期は848億円の利益)、特別損失として黒鉛電極事業のドイツ製造拠点閉鎖に関する費用等を計上したことから、親会社株主に帰属する四半期純損失546億円(前年同期は658億円の利益)となり、損失が拡大しました。

 当社グループ事業の市場環境は、当上期において底打ちしたと見られるものの、COVID-19による影響については予断を許さず、米中貿易摩擦など不透明な要因も多いことから、当面は回復のテンポが鈍く、厳しい状況が続いていく見込みです。主要事業の市場環境について、足もとの状況を踏まえ、今後の見通しをご説明します。2020年はCOVID-19による影響が続き、黒鉛電極やモビリティをはじめ主要事業において厳しい市場環境となっていますが、半導体・エレクトロニクス関連市場は、堅調に推移しています。2021年の市場環境は、濃淡はあるものの概ね回復に向かうと見られます。その中で当社グループは、コスト削減および在庫削減努力等による効果を発現させ、業績改善を目指します。

 2020年の通期連結業績は、下期から日立化成の業績(部門呼称「昭和電工マテリアルズ」)を組み込むことにより増収を想定していますが、利益面は、無機部門の大幅な営業損失に加え、石油化学、化学品、アルミニウム、昭和電工マテリアルズの各部門においても営業損失を見込んでおり、日立化成の株式取得に関する営業外費用の計上、黒鉛電極事業のドイツ製造拠点閉鎖に関する特別損失の計上とあわせ厳しい業績となる見込みです。

 今回の中間配当につきましては、業績の悪化に鑑み、遺憾ながら無配とさせていただきました。当期末の配当予想につきましては、現時点で期後半および来期に向けた経営環境に不確定要因が多いため、未定としました。経営環境の見通しがついた時点で速やかに公表させていただきます。

 当社グループは、経済環境の悪化に対する抵抗力を高めるべく、資産のスリム化と収益体質の抜本的改善を今後3年間で速やかに実施します。そして中長期的には、日立化成との統合によるシナジーを発揮し、事業ドメインの最適化を進めつつ、高度な顧客ニーズに応えるソリューション提案型のビジネスモデルへの転換を図り、より進化した企業グループの実現に向けてイノベーションを創出していきます。 COVID-19対応として促進されたIT活用拡大による経済の変化と新しい生活様式という社会の変化、そして日立化成との統合による自らの変化。今、当社グループには、この三つの変化が訪れています。私たちはこれを成長機会と捉え、素材からモジュールまで幅広い製品を持ち、ワンストップでソリューションを提供する企業へと進化してまいります。

 当社グループの将来における飛躍と持続的成長にご期待いただき、引き続き長期的なご支援を賜りますようお願い申しあげます。

2020年6月
代表取締役社長

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