メチルヘスペリジン

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製品説明

メチルヘスペリジンとは

ヘスペリジンは、オレンジ、橙、レモンなどの柑橘類に多く含まれるフラボノイド類に分類される物質で、別名「ビタミンP」とも呼ばれます。ヘスペリジンは実の部分よりも皮や袋、スジに多く含まれ、果実を紫外線から守る働きをしていると考えられています。
 ビタミンPの作用は、①ビタミンCと協調してビタミンCの効果を持続する、②毛細血管を強化し血行を促進する等がよく知られていますが、他にも③抗酸化作用、④抗アレルギー作用などの多彩な生理作用に関するとの報告があります。

しかし、ヘスペリジンは殆ど水に溶けないため、化粧品へ配合しにくいものでした。

そこで、メチル誘導体化し、水溶性を付与したものがメチルヘスペリジンです。メチル誘導体とすることにより、様々な剤型への使用が可能となりました。

メチルヘスペリジンの皮膚浸透性

ヒト3次元培養表皮を用いて行ったメチルヘスペリジン,糖転移ヘスペリジンの皮膚浸透性を比較した実験の結果です。 0.5 % メチルヘスペリジンと 0.5 % 糖転移ヘスペリジンをモデル皮膚表面に載せ、2 および 8 時間後、培養表皮内に浸透したヘスペリジン類の量を測定しました。

両化合物とも、皮膚への浸透性を有し、浸透量は経時的に増加していました。

メチルヘスペリジンの皮膚浸透性

ヒト皮膚モデルにおけるメラニン合成の抑制

ヒト皮膚三次元再構築モデルを用いて、アスコルビン酸-2-リン酸マグネシウム (APM)およびAPMとメチルヘスペリジンを併用した際のメラニン合成抑制作用を比較してみたものです。

3 % APMを投与するとメラニン合成が約 20 % 抑制されましたが、0.2% メチルヘスペリジンを併用することによってその抑制効果が約 10 % 補強されました。

経口でへスペリジンとビタミンCを同時摂取すると、それぞれの作用が相乗的に促進されるとの報告がありますが、経皮からメチルヘスペリジンを投与する事によっても同様の相乗効果が期待できることが示唆されました。

ヒト皮膚モデルにおけるメラニン合成の抑制

メチルヘスペリジンの抗糖化効果

糖類は生体内のタンパク質と反応し、架橋形成する事でタンパク質の立体構造を変え、生体の活性や物性に大きく影響を及ぼします。

この反応は糖化反応(Glycation)もしくはメイラード反応と呼ばれています。ヒトの皮膚では、加齢により糖化反応後期生成物(advancedglycation endproducts:AGEs)が蓄積していきます。これが加齢による肌のハリや弾力低下やくすみの原因の一つと考えられています。右の図は、糖代謝中間体由来のグリセルアルデヒドがコラーゲンを糖化する反応系に、メチルヘスペリジンを添加して、糖化反応の抑制効果を確認した結果です。メチルヘスペリジンは添加濃度に依存して、顕著な抗糖化効果を示しました。

メチルヘスペリジンの抗糖化効果

メチルヘスペリジンの血流促進効果

ヘスペリジンには毛細血管強化や血流促進効果が認められ、報告されています。
また、血管を拡張し血流促進する因子として、血管内壁の細胞で作られる一酸化窒素 (NO) が知られています。
左の図は、正常ヒト血管内皮細胞を用いて、メチルヘスペリジンの添加によるNO産生に対する効果を調べた結果です。
メチルヘスペリジンの投与濃度に依存して、NOの産生が増加しました。これは、メチルヘスペリジンが(ヘスペリジンとなって)NOの産生促進を介して、血流促進効果を発揮することを示唆しています。

メチルヘスペリジンの血流促進効果

表示については下記を参考にして下さい。
INCI名称:Methyl Hesperidin
全成分表示名称:メチルヘスペリジン
医薬部外品添加物名称:メチルヘスペリジン

製品関連情報

性状

黄色~だいだい黄色の粉末

保管条件等

直射日光を避け、常温保管して下さい。

荷姿

1kg/アルミラミ袋・段ボール

CAS Reg#

11013-97-1

関連諸法規

薬機法

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